多言語デジタルサイネージとは、その名のとおり、複数の言語に対応しているデジタルサイネージのことです。
インバウンド需要が増加している現代日本では、外国人旅行者向けに多言語デジタルサイネージを導入するケースが増えてきています。
今回は多言語デジタルサイネージの必要性や、多言語デジタルサイネージのメリットとデメリット、主な活用例を紹介します。

多言語デジタルサイネージの必要性

多言語デジタルサイネージが必要とされる理由は、外国人旅行者（訪日外客）数の増加にあります。
日本政府観光局の調べによると、2023年10月の外国人旅行者数は約251万6,500人で、新型コロナウイルス感染症の拡大後、初めて2019年同月比を上回りました。［注1］
個人観光が再開されてから一年が経過した現在、外国人旅行者数は順調に回復しており、今後もますます需要が高まると予測されています。
外国人旅行者は日本語に精通していないため、インバウンド需要に対応するためには、各企業や店舗が外国人旅行者を呼び込むための工夫を採り入れなければなりません。

一方で、少子高齢化が進む現代日本はどの産業でも慢性的な人手不足に悩まされており、多言語に精通した人材を確保するのは非常に困難な状態にあります。
そのような問題を解決するのが多言語デジタルサイネージです。
複数の言語に対応している多言語デジタルサイネージを広告や宣伝、案内などに活用すれば、スタッフがいなくても外国人旅行者に必要な情報を提供することが可能となります。

［注1］日本政府観光局：「訪日外客数（2023年10月推計値）」（参照2023-11-15）

多言語デジタルサイネージのメリット・デメリット

多言語デジタルサイネージのメリット4つと、デメリットを併せてご紹介します。
 

1. 省スペースで多言語に対応できる

紙のポスターや看板の場合、掲載面積が限られているため、多言語に対応しようとすると一枚で収まりきらない可能性があります。
多言語デジタルサイネージなら、一台のディスプレイで複数の言語に対応できるため、省スペースで効果的にコンテンツを配信できます。
 

2. コスト削減

多言語デジタルサイネージを利用すれば、スタッフなしでも外国人旅行者に情報を提供することができるため、人件費の節約になります。
多言語デジタルサイネージは一般的なデジタルサイネージに比べると翻訳などが必要なぶん、制作コストがかさむというデメリットがありますが、人件費を節約できるのでトータルではコスト削減となる可能性が高いでしょう。
 

3. 分かりやすいコンテンツを配信できる

ポスターや看板の場合、掲載できるのは画像やイラスト、テキストのみなので、情報量が不足しがちです。
その点、多言語デジタルサイネージは映像や音声を交えてコンテンツを配信できるため、より多くの情報を伝えることができます。
映像や音声の方が情報を分かりやすく伝えられるので、日本語が分からない外国人旅行者にも効率的にアプローチできます。
 

4. 外国人旅行者に受け入れられやすい

デジタルサイネージは日本だけでなく、世界の国と地域で導入されています。
そのため、外国人旅行者にも受け入れられやすく、特に操作方法を説明しなくても利用してもらえるところが利点です。
外国人旅行者の中には「尋ねたいことがあるけれど言語の壁があってなかなか質問できない」という悩みを抱いている方も少なくありませんが、デジタルサイネージならこうした問題も解決できます。

多言語デジタルサイネージの活用例

多言語デジタルサイネージの主な活用例を3つご紹介します。
 

空港での活用例

外国人旅行者の玄関口となる空港は、多言語デジタルサイネージの設置に適した場所の一つです。
空港の目立つ場所に大型の多言語デジタルサイネージを設置し、フロア案内や観光情報、お土産情報などの情報を配信することで、外国人旅行者のニーズに対応します。
また、デジタルサイネージならではのリアルタイム情報配信により、国際チャーター便の離着陸情報や、状況に応じたフレキシブルな案内が可能となり、出入国手続きの時短にもつながります。
 

観光案内所での活用例

外国人旅行者は、日本各地の観光スポットにある観光案内所をよく利用します。
観光案内所に、多言語に対応したサイネージディスプレイを設置し、歓迎のメッセージや季節ごとの観光案内、おすすめのスポットなどの情報を配信すれば、外国人旅行者に適切な観光情報を届けることができます。
タッチパネルに対応したサイネージディスプレイなら、外国人旅行者自らが必要な情報を選択できるため、スタッフが対応する回数も減らすことができます。
 

ホテルでの活用例

外国人旅行者はホテルを利用するケースが多いため、ホテルへの多言語デジタルサイネージ導入は非常に効果的です。
特に宿泊者が必ず利用するフロント付近やエレベーターホールなどにサイネージディスプレイを設置し、ホテルの施設情報や利用の案内、周辺の店情報、観光スポットなどの情報を配信すれば、宿泊者に必要な情報を提供することができます。
ホテルの利用方法に戸惑う外国人旅行者は多いので、多言語デジタルサイネージを導入すれば、快適な旅行のサポートにつなげられます。

多言語デジタルサイネージはインバウンド需要に対応できる便利なツール

複数の言語で宣伝や広告、案内情報を提供できる多言語デジタルサイネージは、インバウンド需要が高まる現代日本のニーズに適したツールです。
外国人旅行者に必要な情報をすばやく提供できるので、観光誘致につながるのはもちろん、スタッフ対応数の削減による人件費節約にも役立ちます。
多言語デジタルサイネージに対応したディスプレイは複数あるので、ニーズや目的、設置場所に応じたものを選びましょう。

SAMSUNGでは、多言語に対応したサイネージディスプレイを多数取り扱っています。
ディスプレイは屋外用、屋内用など設置場所に応じてラインナップしている他、タッチパネルに対応したものもあり、利用シーンに合わせてお選びいただけます。
インバウンド需要対策の一環として多言語デジタルサイネージの導入をお考えの方は、ぜひSAMSUNGのデジタルサイネージをご検討ください。