Samsung Smart Signage│サムスン スマート サイネージ

デジタルサイネージの歴史や技術の進歩を見てみよう!

2023.12.11 | DX, 利便性向上


近年、店先や公共施設などさまざまな場所でデジタルサイネージを見かけるようになりました。本格的な普及が始まったのは2000年代以降ですが、デジタルサイネージの歴史は意外と長く、1970年頃に誕生したのが始まりといわれています。
 
今回はデジタルサイネージの始まりや、これまでの進歩の軌跡、現在のデジタルサイネージの技術について解説します。

デジタルサイネージの始まり

デジタルサイネージの発祥の地は1970年代のアメリカです。アパレルショップの店頭のテレビモニターに、ファッションショーの映像を映し出したのが始まりといわれています。当時の広告媒体は、ポスターやパンフレット、チラシといった紙媒体が主流だったため、テレビモニターという電子媒体を使用した広告は大きな話題を呼びました。当時は現在のようなデジタルサイネージ専用の機器はなく、テレビモニターに録画した映像を流すのが一般的でした。
 
1990年代になると、青色LEDの発明により、ディスプレイにより美しいフルカラー映像を流すことが可能になりました。さらに90年代後半には、DVDプレイヤーや液晶ディスプレイなどが市場に流通し、店頭やショーウィンドウなどで現在の形式に近いデジタルサイネージ広告が展開されるようになりました。
 

日本におけるデジタルサイネージ

デジタルサイネージの誕生は1970年代ですが、日本で初めてデジタルサイネージが導入されたのは1980年代です。新宿駅東口駅前にあるファッションビル、新宿アルタの壁面に掲げられた通称アルタビジョンがその先駆けで、これまでにない画期的な広告媒体は大きな話題を呼びました。
 
当時はデジタルサイネージという単語が普及しておらず、街頭ビジョンあるいはビデオサインなどと呼ばれていましたが、国内初のデジタルサイネージとして認識されています。

デジタルサイネージの進歩

デジタルサイネージが日本国内で大きな進歩を遂げたのは、2000年代です。日本では1995年頃からインターネット環境が整備され始めましたが、2000年代に差し掛かると無線LANが流通し、現在のネットワーク型デジタルサイネージの基盤となりました。さらに、同時期にはディスプレイの小型化が進んだことも、デジタルサイネージが拡大した理由の一つです。2010年頃には小売や流通業を中心にデジタルサイネージの利用が増加し、瞬く間に市場規模が大きくなっていきました。
 
需要増に伴い、大手企業によるデジタルサイネージ分野への新規参入率も増大しました。メーカー同士の競合によって新たな技術の開発がどんどん進み、現在はディスプレイに映像を流すだけに留まらない、新たな形式のデジタルサイネージが次々に誕生しています。

現在のデジタルサイネージのトレンド


近年、デジタルサイネージ技術は目覚ましい進歩・発展を遂げており、従来にはない機能やサービスの提供が可能となっています。

ここでは現在のデジタルサイネージのトレンドを3つご紹介します。
 

タッチパネル・音声認識の導入

これまでのデジタルサイネージは、ユーザーに対して一方的に情報を配信する一方向型が主流でした。ユーザーは配信される情報を受け取るだけのため、自分と関わりのない情報が表示されていると、途端に興味を失ってしまいます。

そこで近年広く採り入れられているのが、タッチパネルや音声認識に対応したデジタルサイネージです。ディスプレイをタッチ操作するか、あるいはディスプレイに向かって音声による指示を行うと、ユーザーにとって必要な情報を選択して表示することができます。タッチパネル・音声認識のデジタルサイネージは、商業施設や公共施設のフロア案内やインフォメーションなどに広く活用されています。
 

AIの導入

最新のデジタルサイネージの中には、人工知能(AI)を採用したものが増えてきています。ディスプレイに取り付けたカメラやセンサーを用いて収集したユーザー情報や気温・天候データを元に、AIがユーザーにとって最適だと判断した情報を自動表示できるところが大きな特徴です。

よりユーザーにとって有意義な情報を提供できる手段となることから、デジタルサイネージの中でもAIサイネージと呼ばれ、注目を集めています。
 

3D映像の表示

従来のデジタルサイネージは、テレビなどと同じく平面での2D映像配信が主流となっていました。しかし、最近では特殊なメガネやゴーグルを付けず、裸眼のまま立体的な映像を見られる3Dディスプレイの開発が進んでいます。3Dディスプレイを使用したデジタルサイネージでは、より迫力のある映像を配信することが可能となり、主にエンターテイメント分野での活躍が期待されています。

デジタルサイネージは目覚ましい発展を遂げる次世代の広告媒体

デジタルサイネージが誕生したのは1970年代のアメリカで、日本で導入されたのは1980年代に入ってからと長い歴史をもちます。2000年代に無線ネットワークの普及やディスプレイの小型化により、中小企業や店舗などでも導入しやすくなったことが市場拡大に繋がったといわれています。
 
普及当初のデジタルサイネージは、モニターに映像を流すだけでした。近年はICT技術の発展により、AIを導入したもの、3D映像の配信が可能なものなど、新しい価値を提供するデジタルサイネージがどんどん開発されています。
 
今後もデジタルサイネージは需要の増加と共に目覚ましい発展を遂げていくと考えられており、より幅広いシーンで活用されることが予想されます。

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